2025.08.27
家作りの考え方

【擁壁2m以上は建築確認が必要】いつから申請するのか、どこから計測するのか解説│検査済証がない場合や申請が不要なケースも紹介

【擁壁2m以上は建築確認が必要】いつから申請するのか、どこから計測するのか解説│検査済証がない場合や申請が不要なケースも解説

土地に高低差がある場合や、隣地との境界を支えるために設けられる「擁壁」。

特に高さが2mを超える擁壁は、建築基準法により確認申請が義務付けられています。

本記事では、擁壁の基礎知識から「建築確認がいつから申請する必要があるのか」、さらに検査済証がない場合の対応や申請が不要なケースまで、わかりやすく解説します。

▶関連コラム:【高低差のある土地に家を建てる】7つのメリット・4つのデメリット│建築例や注意点も紹介

そもそも「擁壁」とは

そもそも「擁壁」とは

そもそも「擁壁」とは、どういった構造物を指すのでしょうか。
はじめに役割や種類について解説します。

擁壁の役割

擁壁とは、土地の高低差によって発生する土の崩れや流出を防ぐために設けられる構造物です。

安全な宅地利用に欠かせない役割を担っています。

  • ・土砂崩れや崩落の防止
  • ・隣地や道路への土砂流出防止
  • ・建物基礎の安定確保

このように擁壁があることで、傾斜地や段差のある土地も安心して活用でき、建物や道路を守る安全性が確保されます。

擁壁の種類

擁壁にはいくつかの工法があり、土地条件や予算に応じて選ばれます。

一般的な種類は以下の通りです。

種類特徴耐久性
コンクリート擁壁強度が高く最も一般的
ブロック積み擁壁比較的安価で施工しやすい
間知石積み擁壁ブロック積みより費用は高いが景観性に優れる

なお、たとえば同じコンクリート擁壁でも、内部に鉄筋を入れて強度を担保する「鉄筋コンクリート造擁壁」や多量のコンクリートの重さで強度を担保する「重力式擁壁」など、複数の種類があります。

それぞれ特徴が異なりますので、ケースごとに最適な構造を選ぶことが重要です。

擁壁が必要になる土地の条件(傾斜地など)

擁壁はすべての宅地で必要になるわけではなく、特定の条件下で設置が求められます。

代表的なケースは次の通りです。

  • ・道路や隣地と大きな高低差がある土地
  • ・傾斜地や段差を造成して宅地化する場合
  • ・盛土や切土によって人工的に段差をつくる場合

こうした土地では土砂崩れや流出の危険が高まるため、擁壁を設けて安全性を確保します。

設計段階から確認し、必要に応じて擁壁の築造を検討しましょう。
また、購入予定の土地に既存の擁壁がある場合、のちほどお伝えする方法で安全性を確認しましょう。

▶関連コラム:高低差のある土地に駐車場を作る方法は?費用相場や擁壁・スロープの設計ポイントを紹介

擁壁2m以上で建築確認が必要になる理由

擁壁2m以上で建築確認が必要になる理由

「2m以上の高低差がある土地では擁壁が必要になる」と指摘されますが、詳しい理由についても確認してみましょう。

建築基準法による規制

建築基準法では、高さが2mを超える擁壁は「工作物」として扱われ、建築確認申請が義務付けられています

設計段階で構造計算を行い、地震や豪雨に耐えられる安全性を証明する必要があります。
さらに工事完了後は完了検査を受け、検査済証を取得することも求められます。

これらの規制は、擁壁の倒壊による人的被害や近隣への土砂流出を防ぐために必要です。

「がけ条例」による規制

がけ条例(建築敷地周辺に高低差がある場合)

がけ条例とは、崖や急斜面に隣接して建物を建てる際の安全性を確保するため、各自治体が定めている規制です。

一般的には、地盤面から2m以上の高低差がある土地で、崖の上や下に建築する場合に適用されます。
建築物の配置や構造に制限がかかるほか、既存の擁壁がある場合はその安全性を確認する必要があります。

条例内容は自治体ごとに異なるため、土地購入前に該当地域の規制を確認することが重要です。

2m以下でも注意が必要なケース

高さが2m未満であっても、擁壁の安全性が十分とは限りません。特に以下のような擁壁は注意が必要です。

  • ・古いブロック擁壁:施工基準が甘く、耐震性に不安がある
  • ・二段擁壁:段ごとに独立しており、全体で崩れやすい
  • ・増積み擁壁:既存擁壁に上積みしたため強度が不足する

こうした擁壁は地震や豪雨で倒壊する危険性があり、特に検査済証がない場合はリスクが増します。
購入や新居の建築の前に必ず専門家に調査を依頼しましょう。

擁壁は高低差のある土地を安全に利用するために欠かせない構造物であり、特に2mを超える場合は建築基準法やがけ条例による規制を受けます。
2m未満でも古いブロック擁壁や二段擁壁などは倒壊リスクが高く、注意が必要です。

購入や建築前に専門家による調査を受け、安全性を確認しましょう。

sumutoco(スムトコ)では、土地の安全性チェックから設計・施工まで一貫してサポートしています。
擁壁や高低差のある土地をご検討中の方で不安を感じる方も、お気軽にご相談ください。

擁壁の建築確認いつから必要になるのか

擁壁の建築確認は建築時いつから必要になるのか

擁壁の建築確認申請は、建物の確認申請と同様に着工前の計画段階で行う必要があります

特に高さ2mを超える擁壁を新設・改修する場合、建築基準法施行令により「工作物」として建築確認が義務付けられているため、申請なしで工事を始めることはできません。

住宅を建てる際に擁壁が必要となるケースでは、通常は建物の建築確認申請とあわせて提出し、設計図や構造計算を添付して審査を受けます

既存擁壁をそのまま利用する場合でも、検査済証がない擁壁では建築確認が下りない可能性があるため、事前に安全性の調査や証明を整えておくことが大切です。

擁壁の安全性を確認する方法

擁壁は見た目だけでは安全性を判断できません。

検査済証や保証制度の有無を確認し、必要に応じて専門家による調査を依頼することが重要です。

検査済証や確認済証の有無を確認

擁壁の安全性を確かめる第一歩は、建築確認後に交付される「確認済証」や工事完了時の「検査済証」があるかどうかの確認です。

これらが揃っていれば、法令に基づき適切に設計・施工されたことを証明できます。

一方、古い擁壁で証明書がない場合は、現地調査や構造計算を通じて安全性を再確認する必要があります。

専門家による現地の確認

▶引用:東京都 既存擁壁の安全確保について

擁壁の安全性は、外観だけでは正確に判断できないため、建築士や地盤調査会社など専門家による現地確認が欠かせません。

調査では、擁壁のひび割れや傾き、排水設備の有無、土の圧力による変形などを詳細にチェックします。

特に古いブロック擁壁や増積みされた擁壁では、強度不足や劣化が進んでいるケースが多く見られますので、必要に応じて構造計算や耐震診断を行い、補強や取り壊しと再施工の要否を判断します。

擁壁のある土地を購入、建築する場合の注意点

擁壁のある土地は土地価格が安価であったり、利便性の高いエリアを選べるといったメリットがある一方で、思わぬリスクを抱えることがあります。購入や建築前には以下の点を必ず確認しましょう。

  • ・擁壁の築年数や劣化状況を確認する
  • 擁壁の所有者と管理責任を確認する
  • 擁壁の補修や再建築費用を見積もる

古い擁壁は耐震基準を満たしていない場合があり、ひび割れや排水不良があると大規模補修が必要になります。
補修や建て替えには数十万円から数百万円の費用が発生するケースもありますので、購入前の調査と見積もりが大切です。

また、擁壁は隣地所有者と共同で築造したケースがあることなど、所有者や管理責任が曖昧なケースもありますので、土地購入前に所有・管理状況も確認しましょう。

擁壁と建築確認に関するQ&A

擁壁と建築確認に関するQ&A

擁壁に関する建築確認の有無や基準は、傾斜地の土地を購入する際に疑問を持たれることの多いポイントです。

記事の終わりに、よくある質問にお答えします。

Q.擁壁が2m以下であれば建築確認は不要ですか?

A.原則として高さ2m以下の擁壁は建築確認の対象外ですが、安全性が担保されるわけではありません。

二段擁壁や増積み擁壁は実質的に高い擁壁と同じリスクがあり、自治体によっては追加規制がある場合もあります。

小規模でも劣化や施工不良があれば危険ですので、2m以下の擁壁であっても専門家によるチェックをおすすめします。

Q.擁壁の「2m」とはどこからを指しますか?

擁壁の高さは地盤面の高さで確認する

A.建築基準法上の「高さ2m」とは、下部地盤面から擁壁上の地盤面までを計測した高さを指します。

造成で切土や盛土をした場合も、その造成後の地盤面から測定されるため注意が必要です。

測り方を誤ると「2m未満だから不要」と思い込み、実際には申請が必要なケースもありますので、判断に迷ったら自治体窓口で確認しましょう。

Q.擁壁の検査済証がない場合どうすればいいですか?

A.古い擁壁では検査済証が残っていないことも珍しくありません。

この場合は、安全性を第三者機関や専門業者に調査してもらう必要があります。

構造計算や現地検査を行い、基準を満たしているか確認できれば、建物の建築確認申請時にスムーズに審査を進められます。

不安に感じる方や新築を急いでいる方は、事前に該当する自治体に確認すると安心です。

まとめ|擁壁のある土地での新築はsumutocoへ

まとめ|擁壁のある土地での新築はsumutocoへ

擁壁は高低差のある土地を安全に利用するために欠かせない構造物であり、特に高さ2mを超える場合は建築確認が義務となります。

また、2m未満でも安全性に不安が残るケースがあるため、事前調査や専門家の確認が重要です。

sumutoco(スムトコ)は、擁壁のある土地や傾斜地での家づくりを数多く手がけてきた実績があります。

「検討中の土地に擁壁がある」「傾斜地に家を建てようと考えている」
こうしたご要望や疑問をお持ちの方は、お気軽にご相談ください。

土地の形状や擁壁を活かした、ご要望に合うお住まいをご提案いたします。

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