家づくりコラム
高低差のある土地に駐車場を作る方法は?費用相場や擁壁・スロープの設計ポイントを紹介

都市部での新築計画では、希望する土地が「高低差のある土地」だったというケースも珍しくありません。
特に敷地がコンパクトで、駐車場も確保する必要がある場合には工夫が必要です。
高低差のある土地は造成費や外構計画において課題が生じやすい一方で、設計次第では立体的な空間活用や視線の抜けといったメリットを得られることもあります。
本記事では、高低差のある土地に駐車場をつくる際に知っておきたい設計のポイントを、首都圏での施工事例と合わせてわかりやすく解説します。
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Contents
高低差のある土地に駐車場は作れるのか?

結論から言うと、高低差のある土地でも駐車場を作ることは可能です。
ただし、スロープや擁壁の設計などに工夫が必要ですので、土地選びや設計などの各段階で専門家と相談することが重要です。
高低差があることで生じる問題点
高低差のある土地に駐車場を設ける際には、以下のような問題が生じやすくなります。
- ・車の出入りにスロープが必要になる
- ・擁壁や土留めが必要で、造成費用がかかる
- ・アプローチの動線が長くなり、使い勝手が悪くなる場合がある
- ・排水計画を十分に検討しなければ水はけが悪くなる
- ・隣地との高低差によっては、安全対策(フェンスや防護柵など)が必要
ただし、こうした問題点はいずれも適切な設計と施工によって十分に対処できますので、設計力のある専門家への依頼が重要です。
高低差があることで生まれるメリット

一方で、高低差のある土地には以下のようなメリットも存在します。
- ・平坦地よりも土地価格が安い傾向がある
- ・ビルトインガレージなど立体的な空間活用がしやすい
- ・採光や眺望を確保しやすい(特に接道より高い土地)
- ・雨水や浸水リスクを軽減できる(地盤が高い場合)
- ・建物の外観に個性やデザイン性を持たせやすい
中でも、土地の取得費用を抑えられる点は大きなメリットです。
特に土地の取得費用が高くなりがちな都市部で家づくりを検討される方にとっては、より利便性の高い土地を選ぶこと、理想の住まいになるよう建物に費用をかけること、といった家づくりの選択肢の幅が広がることにつながります。
▶関連コラム:【2025最新】東京都の新築補助金を一覧表で紹介│都独自の事業に加えて国の事業も解説
道路より土地が「高い」「低い」で性質が変わる
土地の高さが接する道路より「高い」場合は、擁壁や階段、スロープを通じて駐車スペースと建物を結ぶ必要があります。
視線を遮る効果や水害への安心感は得られますが、造成費用が高くなる傾向にあります。
一方で「低い」土地は、乗り入れしやすく駐車の利便性は高いものの、排水処理や土留めが重要となり、浸水対策が課題にもなります。
このように、接する道路と敷地の高低差を意識して土地を選ぶ、または設計することが重要です。
高低差のある土地でも、工夫次第で快適な住まいと駐車スペースは十分に実現可能です。
sumutoco(スムトコ)は、首都圏エリアで高低差や狭小地の家づくりを多数手がけてきた設計事務所です。
土地探しから設計、外構まで一貫してサポートしていますので、「この土地でも家が建つ?」という段階からでもお気軽にご相談ください。
※しつこい営業は行っておりませんので、お気軽にお問い合わせください。
sumutoco(スムトコ)は首都圏(東京・埼玉・神奈川・千葉・茨城)のお客様の家づくりをお手伝いしています。
紹介した事例のほかにも、おしゃれな家の施工事例を紹介しています。中庭からの光が差し込む家や間接照明がおしゃれな家など、たくさんの事例の写真を掲載しているので、ぜひご覧ください。
高低差のある土地に駐車場を作る方法と費用
高低差のある土地に駐車場を設ける方法は複数あり、敷地条件や予算に応じて最適な手法は変わります。
検討中の方の参考になるよう、代表的な4つの方法と費用の目安をご紹介します。
擁壁を新設する場合

1つ目の方法は、擁壁を新設して駐車スペースを造成する方法です。
高低差のある斜面にコンクリート製の壁を作り、人工的に「平らな面」に作り直す方法で、次のような特徴があります。
- ・頑丈なコンクリート擁壁で安全性を確保できる
- ・高さや面積によっては構造計算が必要になる
- ・平坦なスペースができるため駐車をしやすい
- ・自治体に確認申請が必要になるケースも
費用の目安は、車1台が駐車するための擁壁で100万〜300万円ほどを見込みましょう。
スロープを設ける場合

2つ目は、スロープで段差を解消し、駐車場から建物に直接アプローチできるようにする方法です。
宅地の地盤と道路の高低差が比較的小さい場合に適しているスロープには、次のような特徴があります。
・勾配を確保できれば擁壁なしでも施工可能
・スロープの長さが必要なため、奥行きが必要
・車種によっては底を擦るリスクがある
・コンクリート舗装や手すり等が必要になる
スロープを設ける場合の費用の目安は、50万〜100万円ほどですが、同時に擁壁を立てる場合は施工金額が高くなります。
ビルトインガレージにする場合

3つ目は、建物の一部を駐車場とする「ビルトインガレージ」です。
特に土地が高い位置にある場合に有効な選択肢となる方法には、次のような特徴があります。
- ・高低差を活かして建物下に駐車場を組み込める
- ・敷地の有効活用ができ、外観がすっきりする
- ・耐震性や構造設計に注意が必要になる
- ・駐車場部分を含めた基礎工事費が高額になる
費用の目安は、ガレージ1台分で300万〜500万円ほどが一般的です。
▶関連コラム:『一階がガレージや駐車場、二階が住居の三階建ての家』メリット・デメリットや費用・値段など特徴を実例とともに解説
月極駐車場を借りる
高低差のある土地に無理に駐車場をつくらず、近隣で月極駐車場を借りるという選択肢もあり、次のような特徴があります。
- ・駐車スペースの造成コストがかからない
- ・建物の設計自由度が高まる
- ・雨の日や荷物の運搬に不便を感じることがある
- ・継続的に駐車費用を支払う必要がある(月1〜2万円程度)
なお、ここでご紹介した費用はあくまで目安です。
擁壁の高さや土質、既存構造物の有無によって費用は大きく変動しますので、正確な金額を知りたい方は、建築予定のハウスメーカーや施工会社に現地調査を依頼することをおすすめします。
特に首都圏での新築計画をお考えの方は、狭小地や高低差のある土地にも強いsumutoco(スムトコ)へぜひご相談ください。
経験豊富なプランナーが、土地の特性に合った最適なプランをご提案いたします。
高低差のある土地で駐車場を作る場合の設計ポイント
高低差のある土地で新築を検討し駐車場を設ける場合には、事前に確認するべき設計上のポイントがいくつかあります。
記事の終わりに、失敗を防ぐために押さえておきたい注意点を紹介します。
土地購入前に建築基準法や接道条件をチェック


▶参考:江戸川区 どのくらいの高さまで建物を建てられますか?
高低差のある土地を購入する場合には、建築基準法上の規制や接道条件を確認しましょう。
道路との高低差がある場合、斜線制限(建物の高さを制限するルール)に引っかかり想定した建物を建てられないことや、そもそも「建築確認の許可が下りない」といったリスクがあります。
法的な制限や敷地条件は購入前に専門家とチェックすることがおすすめです。
車の回転スペースやアプローチの動線を確認
敷地内での車の切り返しや回転がスムーズにできるか、また玄関や階段までのアプローチ動線に無理がないか、といった高低差のある駐車場に関係する動線を確認しましょう。
高低差のある土地では、動線が遠回りになったり、傾斜が急すぎたりするケースもあります。
駐車スペースの広さだけでなく、生活動線全体での使いやすさを意識することが重要です。
既存の擁壁がある場合は安全性のチェック

すでに擁壁がある土地を購入する場合、擁壁の劣化状況や構造的な安全性を確認しましょう。
古い擁壁は耐震基準を満たしていない場合や、地震や雨水の影響でひび割れ、倒壊リスクがあるケースも。
必要に応じて専門業者に構造計算や補強の可否を調査してもらうことで、後の大規模な補修やトラブルを回避できます。
愛車および将来乗る可能性がある車に合わせて設計
現在の車に加えて、将来のライフスタイルや乗り換えも視野に入れて駐車場を設計することも大切です。
たとえば、SUVやワンボックスカーなど全長や車高が大きい車では、スロープの勾配や天井高、回転スペースに影響が出ます。
設計段階で将来を見越した寸法を確保することで、無駄な改修を防ぐことができます。
また、自転車やバイクに乗る場合は、その分のスペースも確保する必要があります。
▶関連コラム:戸建て・狭小住宅の『自転車置き場』13のアイデア・工夫│置き場がない・雨ざらしを避ける方法を紹介
造成、外構費用の見積もりを詳細に取る
高低差のある土地では、造成費や外構工事費が大きく変動します。
表面だけの価格にとらわれず、擁壁や排水設備、スロープ、カーポートなどを含めた総額の見積もり取得をおすすめします。
複数社に見積もりを依頼することで相場感がわかり、予算超過や設計変更を未然に防ぐことが可能になります。
まとめ│高低差のある土地での家づくりはsumutocoへ

高低差のある土地に駐車場をつくるには、設計や構造、費用面での慎重な計画が欠かせません。
一方で、一見ハードルが高く見える土地でも、工夫次第で快適な住まいや効率的な駐車スペースを実現することが可能です。
sumutoco(スムトコ)では、首都圏を中心に高低差や狭小地といった条件が厳しい土地での家づくりを数多く手がけてきました。
土地探しから設計・施工・外構計画まで一貫して対応し、ご家族のライフスタイルに合った住まいをトータルにご提案いたしますので、土地条件に不安がある方も、まずはお気軽にご相談ください。
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