家を建てる費用はいくら必要？土地ありでの建築予算と注意点を解説

「土地はすでに持っているから、あとは建てるだけ」と考えていませんか？

実際に家を建てるには、建物本体に加えて付帯工事や諸経費など、思いがけない費用が発生することも少なくありません。

土地を所有している場合でも、おおむね4,000万円前後の予算が必要です。

そのため、どこまでが本体費用で何が別途費用なのかを事前に把握しておくことが大切です。

また、予算に応じてどのような家が建てられるのかを知ることで、納得のいく住まいづくりにつながります。

本記事では、土地を所有している方が家づくりを検討する際に知っておくべき費用の全体像や、価格帯別の住宅の特徴、予算を抑える工夫のポイントまで詳しく解説します。

費用感をつかんで家づくりをスムーズに進めたい方は、最後までご覧ください。

土地ありで家を建てる場合の費用相場・内訳

「土地はすでに持っているから、あとは建てるだけ」と考えたくなるものですが、実際には建物以外にもさまざまな費用が発生します。

国土交通省「令和6年度 住宅市場動向調査 報告書」によると、土地代を除いた注文住宅の建築資金の全国平均は約4,695万円に上ります。

ただし、この数値は注文住宅の平均であるため、やや高めに出やすいという点にも留意が必要です。

より幅広い住宅建設の実態を把握するには、住宅金融支援機構の「2024年度 フラット35利用者調査」も参考になります。

この調査によれば、地域別の建設費の平均は以下のとおりです。

地域	建設費の平均 （万円）
全国平均	3,932.1
首都圏	4,252.7
近畿圏	4,118.6
東海圏	3,935.5
その他地域	3,741.7

出典：2024年度 フラット35利用者調査 P19「住宅金融支援機構」

このように、地域差はあるものの、土地を所有していたとしても建物の建設だけで3,000万円台後半〜4,000万円台前半はかかるのが一般的です。

さらにここに付帯工事や諸経費が加わることを考えると、総額で4,000万円前後の予算は見込んでおく必要があります。

また、主な費用の内訳は以下のとおりです。

項目	内訳の目安	主な内容
建物本体価格	70〜80%	・基礎 ・構造 ・断熱など
付帯工事	10〜15%	・インフラ引込 ・造成 ・地盤改良など
諸経費	5〜15%	・設計費 ・ローン手数料 ・税金など

土地ありで建てられる家の費用別の特徴

次に、土地ありで建てられる家の費用別の特徴を紹介します。

今回紹介する事例は、実際の建築費を正確に示すものではありませんが、価格帯ごとの特徴をイメージいただけるようにピックアップしています。

4,000万円台の住宅

4,000万円台の注文住宅では、性能とデザインのバランスを保ちながら自由度の高い家づくりが可能です。

この価格帯では、家族構成や生活スタイルに合わせて、間取りや収納の動線を細かく調整できます。

▶施工事例： ゆるやかに視線が抜ける家

たとえば、家事効率を意識した回遊動線や、吹き抜けリビングなど、空間に立体感を持たせる工夫も取り入れやすくなります。

内装や設備は、全体のコストバランスを保ちつつ、水まわりや照明など一部にこだわりを持たせることで、住まい全体に上質さを加えることが可能です。

性能・デザイン・コストのバランスを取りながら、暮らしやすさと個性を両立できるのが4,000万円台の住宅の特徴です。

5,000万円台の住宅

5,000万円台の注文住宅は、基本性能とデザイン性の両立がしやすく、細部までこだわった住まいを実現できます。

構造や断熱・気密といった性能面は上位グレードで設計でき、快適性と省エネ性が向上します。

内装や設備も自由度が高く、外壁に塗り壁を採用したり、床材に無垢材を使ったりと、素材にこだわった仕上げが可能です。

吹き抜けや中庭、ビルトインガレージなどの空間演出にも対応しやすく、日々の暮らしに開放感や豊かさをプラスできます。

▶施工事例： 自分らしい空間で過ごす家

上記の事例のように、書斎を設けることも可能です。

さらに、ファミリークローゼット、ホームサウナなど、趣味や癒しの空間も取り入れやすい価格帯です。

6,000万円台の住宅

6,000万円台の注文住宅は、空間・性能・デザインのすべてにおいて、ハイグレードな選択ができる価格帯です。

▶施工事例： 木と光に包まれる邸宅

上記の事例のように、延床面積40坪以上のゆとりを前提に、非日常性や遊び心を取り入れた設計が可能です。

たとえば、段差や素材で空間を区切ったり、吹き抜けやスキップフロアで立体感を演出したりと、構成の自由度が大きく広がります。

大判タイルや左官仕上げ、造作家具などを取り入れることで、上質で落ち着きのある空間をつくることも可能です。

さらに、ダイニング・キッチン・リビングそれぞれに役割や個性を持たせるゾーニングも実現しやすく、暮らしにメリハリが生まれます。

書斎やセカンドリビング、ファミリールームなど、ライフスタイルに合わせた空間も柔軟に設計できるため、機能性とデザイン性を高い水準で両立した住まいを目指せます。

さらに費用別の施工事例を見たい方は、以下の記事も参考にしてください。

▶関連記事：注文住宅の相場を解説｜予算別の特徴と施工事例でイメージを具体化しよう！

土地ありで家を建てる費用を抑えるポイント

土地をすでに所有している場合でも、建築費は設計や仕様の工夫次第で大きく変わります。

まず重要なのは、設計段階で無駄を省き、コスト効率の良い形状や間取りを意識することです。

凹凸の多い外観や複雑な動線は、資材のロスや施工の手間が増える原因となります。建物の形をシンプルに整えるだけでも、構造の安定性を保ちながらコストを抑えやすくなります。

空間ごとのグレード設定にメリハリをつけることも有効です。

たとえば、LDKや玄関など人目に触れる空間には上質な素材やデザインを採用し、寝室や収納は標準仕様でまとめることで、全体の印象を損なわずに予算を調整できます。

なお、建築費とはやや異なるものの、想定外の出費を避ける視点も欠かせません。

敷地の地盤の状態やライフラインの引き込み状況を事前に確認しておくことで、不要な付帯工事費を抑えることが可能です。

まとめ｜土地ありで家を建てるなら、費用の全体像を早めに把握しておこう

土地を所有していても、家を建てるには建物本体だけでなく付帯工事や諸経費など多くの費用がかかります。

満足度の高い家づくりを実現するには、理想の住まいにどれだけの費用がかかるのかを正確に把握したうえで、無理のない計画を立てることが重要です。

・建物本体・付帯工事・諸経費を含めた総額の考え方
・価格帯別（4,000〜6,000万円台）の住宅イメージ
・設計・仕様の工夫によるコスト調整のヒント

こうした情報を踏まえて、具体的なプランや見積もりを相談したい方は、首都圏を中心に注文住宅を手がけるsumutoco（スムトコ）までお気軽にお問い合わせください。

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