『ミニキッチンのある二世帯住宅に母一人』間取りのメリット・ポイントを解説│首都圏の住まいの実例も紹介

「二世帯住宅に母一人、ミニキッチンのある間取りを検討している」

このように、ご夫婦とお子さんの世帯と、ご主人か奥様のお母様のみの世帯で二世帯住宅を建てる場合、「ミニキッチンでも十分」と想定して間取りを考える方もいらっしゃいます。

そこで本記事では、ミニキッチンのある間取りについて、メリットやポイントを解説、首都圏で建てた注文住宅の建築事例についても紹介します。

ミニキッチンとは？

そもそもミニキッチンとは、一般的な寸法（約2.5m）のキッチンよりもコンパクトな寸法のキッチンを指します。

寸法が小さくても、シンクやコンロ、換気扇や収納といった一式の設備は備えていますので、簡単な調理や洗い物など、一式の家事が完結するだけの機能は兼ね備えています。

『ミニキッチンのある二世帯住宅に母一人』間取りのメリット

二世帯住宅に母一人の世帯にミニキッチンを設置するのはどうしてなのか、間取りの面からメリットを確認しましょう。

簡単な料理、湯沸かしなどに便利

1つ目は、簡単な料理や湯沸かしなど、自分のペースでできる点です。

二世帯住宅の場合、両世帯の距離感が気になる方は多く、ちょっとした朝食やお茶の準備のために共有するメインのキッチンを使用することに気兼ねするケースがあります。

ミニキッチンを設けた上で、必要に応じてメインのキッチンを使用する方が、快適なライフスタイルを送れる可能性があります。

動線が最小限になりスムーズ

2つ目は、動線が最小限になり日常動作がスムーズになることです。

通常は湯沸かしや洗い物のたびにメインのキッチンまで行く必要がありますが、ミニキッチンがあることで自室で作業を完結できます。

移動の負担が減り、体力的にもメリットが生まれます。

キッチンの使い方に関するストレスがない

3つ目は、キッチンの使い方についてストレスを感じないことです。

調理の時間や片付けのタイミング、衛生観念など、両世帯のキッチンの使い方の違いでストレスが生じることは少なくありません。

ミニキッチンがあれば、それぞれの使い方で生活できますので、適度な距離感をもって快適に同居生活を送れます。

▶関連コラム：『狭小地でどんな住宅が建つの？』間取りや外構のコツ・事例を紹介│メリット・デメリットも解説

掃除するべき面積がコンパクトになる

4つ目は、掃除するべき面積がコンパクトになることです。

通常の大きさのキッチンは掃除をする面積も多くなり、体力的に負担に感じる可能性があります。

調理は小規模なもので限られた機能でも問題ない場合は、ミニキッチンにしてお手入れを楽にする選択肢も有力です。

コンパクトなキッチンで費用を抑えられる

5つ目は、費用を抑えられることです。

二世帯住宅を建てる場合、共有する設備の範囲にもよりますが、例として完全分離にする場合は設備費は単純に二倍になります。

当然建築費にも反映されますので、費用を抑える目的でミニキッチンを利用するケースもあります。

『ミニキッチンのある二世帯住宅に母一人』間取りのポイント

ミニキッチンのある二世帯に母一人の間取りを作る場合には、事前に知っておきたいポイントがありますので紹介します。

二世帯住宅のスタイルを検討する

▶施工事例：心地よい距離感の2世帯住宅

1つ目は、二世帯住宅のスタイルを検討することです。
二世帯住宅には、主に次の3つのスタイルがあります。

 

選択するスタイルによって、ミニキッチンの扱いも変わりますので注意が必要です。

たとえば二世帯で水回りを全て共有する場合は、調理をする場合はメインのキッチンを、日常的な湯沸かしなどはミニキッチンをと双方を利用する想定で設計できます。

一方で二世帯が完全に分離するスタイルでは、ミニキッチンで全ての調理を完結できるよう設計しなければいけません。

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ワンルームを目指して設計する

2つ目は、ワンルームを目指して設計することです。

ワンルームのようなシンプルな間取りにすることで建具の開閉動作などもなく、またコンパクトな面積で小回りの効く暮らしを送れます。

移動や掃除など各種動作が楽になりますし、生活空間全体に冷暖房が効くメリットも生まれます。

水回りをまとめて動線をコンパクトにする

▶施工事例：ライフスタイルにフィットする家

3つ目は、キッチンの近くに洗面所やトイレといった水回りを配置することです。

水回りについての間取りもコンパクトにすることで、日常的な動線が短くなり無駄な移動を避けられます。

床面積をコンパクトにすることにもつながりますので、その分の費用を優れた設備や仕様に振り分けることも可能です。

▶関連コラム：おしゃれな狭小住宅の間取りアイデア20選│2階建て・3階建て別に解説

バリアフリー対応の仕様にする

4つ目は、バリアフリーに対応した仕様にすることです。

段差をなくすとともに、引き戸の多用、ドアや廊下を広めに確保するなど、将来車椅子での生活になった場合でも対応できる仕様にすると、ライフスタイルが変化しても生活の質を保つことができます。

十分な収納で整頓を心がける

▶施工事例：物語を感じる家

5つ目は、十分な収納を造作して限られたスペースを有効活用することです。

ミニキッチンのある住まいは床面積がコンパクトである方が、動線や日々の掃除などの面からメリットが生まれます。

一方で、十分に収納を設けなければ物があふれる事態につながりますので、適切な量の収納を計画しましょう。

▶関連コラム：【造作棚・収納】おしゃれな実例17選│リビング・キッチン・洗面所など部屋別紹介、造作にするメリット・デメリットも解説

生活音やプライバシーに配慮する

6つ目は、生活音やプライバシーへの配慮です。

母一人の二世帯住宅は、ワンルームで計画されることが多いことから、上階の子世帯からの騒音を避けることが困難です。

たとえば、バリアフリーに配慮すると母一人の世帯が1階を利用することが多くなりますが、排水経路によって上階からの下水の流れる音が気になる、子の趣味による騒音が気になる、といったケースもあります。

配管スペースを検討する、子世帯のリビングを上階に隣接することを避けるなどして、両世帯が快適な暮らしを送れるよう設計しましょう。

事前に費用負担の取り決めをする

7つ目は、事前に費用負担の取り決めをすることです。

ミニキッチンなど水回りの設備が増えると、光熱費や水道代、将来的なリフォーム費用にも関係します。

このとき家族間でトラブルにつながることのないように、事前に建築時の費用から日常的な支払い、将来的に発生する費用についても確認することをおすすめします。

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首都圏に建てられた二世帯住宅の実例紹介

記事の終わりに、首都圏（東京都練馬区）に建てられた二世帯住宅で、ミニキッチンのある注文住宅の実例を紹介します。

二階に設けられたメインのキッチンは広く機能的で、二世帯が同時に使用しても広々と利用できる余裕を持っています。

キッチンの前には吹き抜けのある広々としたダイニング。

二世帯が集まって歓談することができます。

1階部分には別途ミニキッチンを造作しました。

ちょっとした調理や湯沸かしのほか、手洗いや植木用の水差しなど、様々な用途で利用できる便利な設備です。

本事例のように、メインのキッチンとは別にミニキッチンを配置することで、親世帯と子世帯、どちらにとっても住み心地のよい間取りを実現できます。

▶施工事例：空と緑を感じる3階建

まとめ│首都圏の二世帯住宅はsumutocoへ

▶施工事例：統一感のある洗練された2世帯住宅

二世帯住宅、母一人の世帯にミニキッチンのある家について、特徴や設計する上でのポイント、首都圏の注文住宅の実例についても解説しました。

母一人の世帯にミニキッチンがあると、暮らし方の柔軟性が膨らみます。
また、子世帯の暮らしとのあいだでプライバシーを守りたい場合もミニキッチンの利用は効果的です。

特に土地の面積が限られがちな首都圏においては、二世帯住宅は有力な選択肢になりますので、ミニキッチンのある間取りも含めて最適な暮らし方を検討してみましょう。

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