アール壁・R壁・曲面壁とは？メリット・デメリットなど特徴や作り方、首都圏の事例とともに解説

「アール壁・R壁・曲面壁に憧れている。メリット・デメリットなどの特徴や、実際の施工事例を見てみたい。」
新築でこだわりの注文住宅を計画している方の中には、このようにおしゃれなアール壁に憧れを抱いている方もいるでしょう。

そこで本記事では、壁面が曲線を描くアール壁について、特徴や作り方を紹介します。

首都圏エリアで実現した、おしゃれなアール壁のある注文住宅の実例も紹介しますので、どのように住まいに取り入れるべきか悩んでいる方も、ぜひ参考にしてください。

アール壁・R壁・曲面壁とは？

▶施工事例：賃貸併用のナチュラルな家

壁面や天井などに曲面のある壁に対して、次のように呼び名がついています。

• ・アール壁
• ・R壁
• ・曲面壁

 

いずれも同じ意味合いで利用されていて、一般的には直線で構成される住まいの天井や壁に曲面を取り入れる仕様を指しています。

▶関連コラム：【モダンな内装のおしゃれな家】作るには？7つの方法解説│間取り別に実例も紹介

アール壁を設ける5つのメリット

アール壁を設ける主なメリットは、次の5つです。

 

空間のデザイン性がワンランクアップする

▶施工事例：優美な曲線を描く家

1つ目は、空間のデザイン性、おしゃれ度がワンランクアップすることです。

アール壁のある空間は雰囲気が柔らかくなり、おしゃれに感じられる内装になります。

直線的な内装では実現しづらい雰囲気ですので、写真のような空間を希望する方は、アール壁がおすすめです。

室内に広がる光、陰影が美しくなる

▶施工事例：造作で表現を楽しむ家

2つ目は、室内に向かって広がる光や陰影が美しくなることです。

アール壁と相性のよい設備は間接照明です。

間接照明がアール壁のフチを照らしてできる陰影は独特の美しさがありますので、照明計画の面でおしゃれさを希望する方にもアール壁はおすすめです。

▶関連コラム：新築『照明計画』の手順と10のポイント解説│リビング・吹き抜け・間接照明など注文住宅の施工事例も紹介

圧迫感を与えずに部屋を区切れる

▶施工事例：和と洋が融合する家

3つ目は、圧迫感を与えることなく部屋を区切れることです。

和室との境やパントリーとの境など、部屋を区切るために垂れ壁を利用することがあります。

このとき、垂れ壁の高さによっては圧迫感を感じるケースもありますが、垂れ壁をアール壁にすることで、圧迫感を軽減することが可能です。

通路などの幅が小さくても動線を妨げない

4つ目は、通路などの幅が小さい場合でも動線を妨げないことです。

廊下などの通路幅がコンパクトな場合、廊下の曲がり箇所などで移動しづらさを感じることがあります。

ここで壁面を曲がり方向に向かってカーブさせることで、移動や家事などの動作にストレスを感じることがなくなります。

▶関連コラム：おしゃれな狭小住宅の間取りアイデア20選│2階建て・3階建て別に解説

角がなくなり安全性を高められる

5つ目は、角がなくなり安全性を高められることです。

直線的な壁は角ができますので、転倒や衝突の際にケガをする確率が高まります。
一方でアール壁は角がなく、万が一転倒して壁にぶつかった場合の不安を軽減可能です。

特に転倒時の危険性が高い子どもや高齢者にとって、アール壁は安心感を高めることにつながります。

アール壁を設ける4つのデメリット

アール壁を利用した住まいを建てる場合は、デメリットもありますので把握した上で導入しましょう。

 

建築費用が高くなる

1つ目は、建築費用が高くなることです。

後ほど解説しますが、アール壁を造作するためには通常の壁を仕上げるより手間と時間がかかります。

このため作業に要する人件費が増え、また特殊な建材を利用することから建材費も高くなりがちです。

この結果建築費用が高くなりますので、予算オーバーに注意しなければいけません。

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クロスの剥がれにつながりやすい

2つ目は、クロスの剥がれにつながりやすいことです。

壁面や天井のクロスは、一般的に平面に貼ることを前提にしていることから、曲面に貼るとシワや浮きが生じやすくなります。

また、施工の難易度も高くなりますので、剥がれる可能性が高まります。

伸縮性のあるクロスを使用する、漆喰などの塗り壁を採用するといった対策のほか、アール壁の施工に慣れた工務店・ハウスメーカーに依頼することで、クロスの剥がれを防ぐことが可能です。

存在感が強く感じられる場合も

3つ目は、空間の中でアール部分の存在感が強く出過ぎる場合があることです。

通常は直線が多用される住宅建築の中で、アール壁や天井は目を引く存在です。
逆に存在感が強く出過ぎて、目立たせたいと思っていたダイニング照明や質感の高いキッチンなどのおしゃれさが薄まる可能性もあります。

部屋の中で主役としたい箇所を決めた上で、内装デザインのバランスを取れるよう、美意識の高い業者への依頼がおすすめです。

ロールスクリーンや突っ張り棒の設置が困難

4つ目は、ロールスクリーンや突っ張り棒といった設備を取り付けられないケースがあることです。

パントリーやシューズクロークなど、来客の視線にさらしたくない箇所にロールスクリーンや突っ張り棒（+レースカーテンなど）を取り付ける要望は多いもの。

アール壁の場合は、こうした設備を取り付けづらい場合がありますので、後づけする可能性がある場合は設計の段階で反映させる必要があります。

アール壁・R壁・曲面壁、注文住宅の施工事例

このような特徴のある、アール壁のある家ですが、実際に注文住宅に取り入れるとどういった内装の家になるのか、施工事例を確認しましょう。

垂れ壁

▶施工事例：賃貸併用のナチュラルな家

たとえば、パントリーや書斎などの入口にアール壁を設ける場合、こちらの写真のように柔らかい印象を与えることができ、また大変おしゃれです。

階段側の壁面もアール壁にして、柔らかな雰囲気の内装に仕上がりました。

アーチ

▶施工事例：ヒノキ香る和モダン邸宅

和室などの入口に大きなアール壁を採用することも可能です。

障子と合わせて利用することで、「この先にどんな部屋があるのだろう？」とワクワクする空間にもなります。

手すり

▶施工事例：優美な曲線を描く家

アール壁は手すりとして活用することもできます。
アール壁ならではの独特の雰囲気を出すことができ、注文住宅で実現したい「自分らしさ・家族らしさ」を演出可能です。

▶関連コラム：吹き抜けや階段で『おしゃれな手すり』にする8つのコツ│機能性を高める方法なども実例付きで紹介

アール壁・R壁・曲面壁の作り方

おしゃれな空間構成になるアール壁は、次のような手順で施工します。

• ・下地の木材を設置する
• ・クロスや漆喰の下地となるボードを貼り付ける
• ・クロスや漆喰などで仕上げる

 

実は、アール壁の作り方は一般的な壁と変わらない工程で作ります。

異なる点は、下地の木材を斜めにすることや、クロスや漆喰といった仕上げを施工する下地を作る際に曲面を作れるボードを使用することです。

下地の角度などを入念に検討し丁寧に施工することで、美しい仕上がりのアール壁が完成します。

まとめ│アール壁のある家はsumutocoまで

▶施工事例：物語を感じる家

アール壁・R壁・曲面壁のある注文住宅について解説しました。

アール壁のある空間は柔らかな雰囲気になり、またおしゃれに感じられる空間になります。
一方で建築費用のアップなど気をつけるべき事柄もありますので、把握した上でアール壁を導入しましょう。

なお、アール壁は、壁や天井、手すりなど様々な場所に利用できます。

「住まいのどこかにアール壁を利用したい」
このように考えている方は、弊社sumutoco（スムトコ）まで、お気軽にご相談ください。

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